主食・黒い穀類
毎日食べる主食は血糖コントロールの要のひとつです。糖尿病にはどんな穀類が効果的なのでしょう?主食・黒い穀類についてについてついて紹介していきます。
劇的に効く単独食品はない
精白米の歴史
昔の日本人は玄米を食べていました。玄米のぬかと胚芽を取り除く精米が始まったのは、江戸時代後期のことです。当時、精白米を食べられたのは、身分の高い武家と公家に限られましたが、彼らの問にビタミンB1欠乏による脚気が広まりました。明治時代には精米機が開発され、大正時代に入ると、精白米は庶民層にも普及されました。しかし、主菜が乏しい時代に、精白米中心の食生活を行ったため、ビタミンB1欠乏による脚気が一般市民にも広がり、一時は日本人の「国民病」と言われました。
糖尿病に効果的な穀類
お米
栄養価が高い玄米
麺類
そばの成分ルチンには抗酸化作用が
日本人は麺好きな国民として知られ、日常的に食べる麺の種類もとても豊富です。しかし、麺類を使った一品料理は、栄養素が糖質に片寄ってしまい、血糖値を上げやすくなります。麺料理を味わう際は、海藻や大豆製品の副菜といっしょに食べたり、タンメンなど野菜が入ったものを選びましよう。麺類でGI値が高いのは、うどんやビーフン。とくに天ぷらうどんは、糖質と脂質が多く、食後血糖値を急激に上昇させるので注意しましょう。逆にGI値が低く、栄養価に富む麺類の代表が、そばです。そばに含まれているルチン(ポリフェノールの一種)には、血管を強化し、血圧を下げる効能があり、血糖コントロールに効果的ですです。加えて、レジスタントプロテインという消化・吸収されにくいたんぱく質も含まれ、血糖値の上昇を抑え、コレステロールの体外への排出を促進します。
パン
ベージュや茶色系のパンを選ぶ
パンでは、原料となる粉や合わせる材料によって、血糖値が上がりやすいかどうかが決まります。製粉した白い小麦粉を使ったものは、大抵GI値が高く、食後血糖値を上げやすく、逆に、ふすま(小麦の皮)、胚芽を取り除かずに製粉した小麦全粒粉や、半分ほど取り除いた租びき小麦粉、ライ麦粉などを材料としたパンは、食後血糖値の上昇が緩やかです。ふすまを取り除いていないパンは、ベージュや茶色系の色合いなので、それが判断の目安になります。フランスパンは、精製した小麦粉を使ったものはGI値90前後、ふすま含有量が多い小麦粉だと60前後になります。