バナバは、日本名をオオバナサルスベリといい、熱帯や亜熱帯に自生するミソハギ科の植物です。葉は長さ40㎝以上にも及び、その葉を自然乾燥させて煎じたものをバナバ茶といいます。原産国のフィリピンでは、何世紀も前から「健康にいいお茶」として愛飲されており、血糖値を下げる効果があると考えられてきました。その解明にのりだしたフィリピン産業技術発明協会は、バナバ茶にインスリンと似た働きをするアミノ酸の構成成分があることを発見しました。バナバは、同国で医薬用植物の指定を受け、糖尿病の治療に用いられるようになっています。この研究を機に、各国でバナバに関する分析・調査が進められた結果、バナバの葉に含まれるコロソリン酸が、血糖値を下げる効果があることが判明しました。
バナバ独自の成分であるコロソリン酸は、インスリンと同様の作用を持ち、血液内のブドウ糖を細胞内にスムーズに取り込む働きをします。そのため、食後血糖値の上昇が抑えられ、血糖値が下がりやすくなります。その他の成分としては、インスリンの働きを助けるマグネシウム、インスリンの材料になる亜鉛など、ミネラル類が非常に豊富です。加えてポリフェノールの一種、タンニンも多く含まれ、抗酸化作用によって活性酸素の働きを抑え、ガンや老化を予防します。バナバ茶の成分は煎じることでより効果を増すので、ティーバッグなどでも、お湯にいれて煎じてから飲みます。また、バナバ・エキスを抽出したサプリメントも出ています。