糖尿病食事療法のポイント
糖尿病の食事療法は一生健康で過ごす為の食事とイコールします。糖尿病食事療法のポイントについて紹介していきます。
ダイエットにもいい食事モデル
医師や栄養士の指導
糖尿病食事療法7つのポイント
①1日の適正なエネルギー摂取量を守る
1日の適正エネルギー摂取量は、下の算出法で求めます。通常、男性は1400~1800kcal、女性は1200~1600kcalの範囲です。
標準体重(kg)×身体活動量(kcal/kg)=1日のエネルギー摂取量(kcal)
標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22.0
身体活動量は、体を動かす程度によって決まるエネルギー必要量(kcal/kg標準体重)です。以下の3つからあてはまるものを選びます。
●軽労作(デスクワークが主な人、主婦など)…25~30kcal/kg標準体重
●普通の労作(立ち仕事が多い職業)…30~35kcal/kg標準体重
●重い労作(力仕事の多い職業)…35~kcal/kg標準体重
②栄養のバランスをよくする
偏食をなくし、いろいろな食品を食べます。目安は1日30品目以上です。
③1日3食を守り、規則正しい食事時間を毎日続ける
朝、昼、晩の3食を規則正しくとります(食事間隔は5~6時間)。ただし、朝食を軽くしたい人は、生ジュース1杯やバナナ1本でも大丈夫です。食事の間隔があき過ぎたり、食事時問が不規則になると、インスリン分泌が乱れるので、毎日、規則正しい時間帯に食事をします。
④よく噛んで食べ、腹八分目以下にする
よく「腹八分目」といわれますが、高血糖の食事療法では、「腹八分目以下」もしくは「腹七分目以下」にします。そのためには、ゆっくりとよく噛んで食べ、満腹中枢を適切に刺激します。1回の食事には最低30分をかけます。ゆっくり食べていると、以前食べた量の7~8割のところで、満腹感がでるはずです。
⑤食物繊維が豊富な食品を食べる
野菜などに多く含まれる食物繊維は、小腸での糖の吸収を遅らす働きがあり、食後血糖値の急激な上昇を抑え、膵臓の負担を軽減します。日本人の成人男女の1日の摂取基準(厚生労働省)は20g前後ですが、高血糖の食事療法では1日30gを目指します。
⑥外食を避ける
外食は、高カロリー・高脂肪になってしまいます。また、丼や麺類は、栄養素が糖質と脂肪に片寄っています。昼食は仕方ないですが、仕事帰りにお酒を飲みながらの外食を続けると、血糖コントロールは上手くいきません。
⑦少量美食主義の食卓を
食事量の制限は、ある程度の「我慢」を求めます。常にそれが続くのでは、大きなストレスになります。月に1、2回は、1日の摂取エネルギー量の範囲内で、「好きな物を食べる日」をつくりましょう。ただし、内容は[少量美食主義]で、高品質のおいしい肉や魚、旬の野菜や果物を適量ずつ並べて楽しみましょう。