糖尿病の検査(種類・基準値・検査キット)

糖尿病

糖尿病の検査について

糖尿病の検査には様々な種類があります。内容や基準値などを知ってから検査に臨みましょう。糖尿病の検査について紹介していきます。

自覚症状を見逃さずに血糖検査で現実を知りましょう

糖尿病・検査定期健診などで「血糖値が高めです」と言われたり、体がだるいなどの症状に心あたりがあれば、まず血糖検査を受ける必要があります。自分の体の状態を正確に知ることから、高血糖を改善し、健康な側に戻る療養が始まります。また、空腹時血糖値が126mg/㎗未満でも、食後に血糖値が急激に高くなり、その状態が長く続く例があります。一般の健診では、空腹時血糖値のみを測定するので、このような場合は、糖尿病の進行が見逃されることがあります。少しでも自覚症状があるのであれば、一度の検診で安心せず、あらためて血糖検査を受けてみましょう。

血糖検査の種類・内容と基準値

明らかに糖尿病の症状が出ていない限り、1回の検査で糖尿病とは断定されずに、以下のいずれかを選んで再検査が行われます。

血糖値の測定検査

空腹時血糖検査

基準値:110mg/㎗未満
血液中のブドウ糖量を調べる検査です。前日に夕食をとらず、翌日の早朝に採血をして血糖値を測定します。食事を半日とっていない空腹の状況では、正常であれば、血糖値は基準値以下ですが、それを超えるようであれば、高血糖の状態が疑われます。126mg/㎗以上は「糖尿病型」、110~126mg/㎗未満は「境界型」。

75gOGTT(経口ブドウ糖負荷試験)

基準値:2時間値140mg/㎗未満
耐糖能力(ブドウ糖の処理能力)を測定する検査です。10時間以上の絶食をして、午前中の早い時間から開始します。まず、空腹時のまま採血して血糖値を測定します。その後、ブドウ糖75gを250ml程度の水に溶かしたものを飲み、食事をとらないまま、2時間後の血糖値を測定します。2時間後の数値が200mg/㎗以上だと「糖尿病型」。

随時血糖検査

基準値:2時間値140mg/㎗未満
食事の時間制限なしで行われる検査です。通常の食事をした2時間後に測定した数値が140mg/㎗未満であれば、基準値内。200mg/㎗以上になると、「糖尿病型」となります。

血糖値のコントロール状態の検査

グリコヘモグロビン(HbA1c)

基準値:4.3~5.8%
採血時の2カ月前からの血糖値の動きが測定できます。赤血球は約120日の寿命を持っていますが、その中のグリコヘモグロビン(ヘモグロビンとブドウ糖の結合)の比率を調べることで、60日間にどれくらいのブドウ糖がヘモグロビンと結び付いたかが割り出すことができます。4.3~5.8%が基準値、6.5%以上が「糖尿病型」。

グリコアルブミン検査

基準値:11~16%
上のグリコヘモグロビン検査と似たものです。血液中のたんばく質のひとつ、アルブミンとブドウ糖が結び付いたグリコアルブミンの血中濃度を調べることで、過去2週間程度の血糖値の動きを調べられます。投薬効果を確認する検査などに、とくに有効とされます。

1,5AG検査(アンヒドログルシトール)

基準値:14.0ug/ml以上
血液中に含まれるブドウ糖と似た物質、1,5アンヒドログルシトールの血中濃度を調べます。血糖値が高くなり、尿糖が排泄されると、この物質の血中濃度が低くなります。よって、数値は高いほうが正常とされ、14.0ug/ml以上で正常値。

その他の主な検査

フルクトサミン検査

基準値:210-290umol/ℓ
血液中のたんばく質とブドウ糖が結合してできる物質フルクトサミンの血中濃度を調べます。過去1~2週間の血糖値の状態が把握でき、薬物療法の効果をみるためなどに有効です。

血中インスリン検査

基準値:インスリン指数0.8以上
膵臓のインスリン分泌力を調べるもので、75gOGTT(経口ブドウ糖負荷試験)一緒に行われることがあります。ブドウ糖を飲んだあとの血糖とインスリンの量を測定し、両方の数値の動きをみます。正常な場合は、血糖値とインスリンが同じような上昇と下降をたどりますが、インスリン分泌量が少なかったリ、働きが悪い場合は、血糖値の上昇より遅れてインスリンの分泌量が増えます。

尿糖検査

要注意域:食後尿糖が陽性(+)
尿中の糖の排出量を、陰性(-)から陽性(+~4+)の5段階で測定します。薬局・薬店で尿糖検査キットが手に入るので、その試験紙に尿を浸し、色の変化で糖の排出程度を判断します。尿糖の量は食前・食後で変化するため、両方を行います。食前が陰性でも、食後2時間後が陽性だと要注意域になります。陽性(+)の場合、血糖値は160~180mg/㎗程度です。早めに正確な血糖検査を受ける必要があります。

糖尿病の進行合併症の検査

血清脂質検査

基準値:総コレステロール120~219mg/㎗、LDLコレステロール50~139mg/㎗
糖尿病になると、血中の脂質(コレステロール、中性脂肪)が増える高脂血症を引き起こ
し、動脈硬化の危険度が高まります。この検査で要注意域に入った場合は、高脂血症の治療も施します。

眼底検査

糖尿病網膜症の進行を調べるため、眼底カメラで血管異常があるかどうかをみます。

神経機能検査

糖尿病神経障害の有無をみるため、知覚検査、腱反射検査、心拍変動測定などを行います。

尿中ケトン体検査

基準値:陰性(-)
糖代謝に異常が生じると、体は脂肪を燃やして活動のエネルギーとします。そのとき、脂肪の燃えかすである物質ケトン体が発生し、血液を酸性に傾かせ、尿中にも排出されます。ケトン体が多くなると、やがて糖尿病昏睡を引き起こすので、その危険度の判定に用いります。

尿たんぱく検査

①定性検査で陰性(-)②定量検査で100mg以下/日
尿たんばく量を測定し、糖尿病腎症の進行を調べます。

検査の流れ

①医師の問診

糖尿病の自覚症状、成人後の体重変化、血縁者の糖尿病患者の有無、病歴、生活習慣などについて聞かれます。

②尿糖検査

検尿により、空腹時の尿糖を調べます。

③身長・体重測定

体格指数BMIも測定します。

④75gOGTT(経口ブドウ糖負荷試験)

まず、空腹時血糖値を測定するための採血を行い、その後、ブドウ糖75gが入った250mlほどの水溶液を飲みます。食事をとらず、安静・禁煙の状態のまま、30分後、1時間後2時間後の血糖値と尿糖を測定します。
※30分後、1時間後の血糖値測定は行わない場合もあります。糖尿病診断の判定基準としては、2時間後の数値が使われます。

⑤眼底検査

合併症の進行をみるための最も一般的な検査です。眼底カメラで網膜の毛細血管の状態を調べます。

⑥診断確定

医師からの検査結果報告がされます。糖尿病と診断された場合は、治療計画について説明されます。※病院によっては、問診、検査、診断確定を別の日に行うこともあります。

糖尿病郵送検診キット

郵送だけでグリコヘモグロビン検査を

忙しくて検診に行けないという人は、郵送で行える検査を受けてみるのもおすすめです。平均的な血糖値がわかるグリコヘモグロビン検査を郵送だけで行うことができます。

糖尿病郵送検診キットのながれ

①薬局・薬店などで検診キットを購入します。
②自分で採血を行い、同封の問診票に必要事項を記入します。
③返信用封筒に採血用ろ紙、使用済みの採血器具、問診票を入れて返送します。
④検診キットの種類にもよりますが大体、1~2週間で検査結果が届きます。
※検査は、認可を受けた検査機関と判定医が行っています。

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